あえかなる君へ 心からの愛を
「ようやく!」
結婚すると報告すると、誰もがそう口にした。
紗理奈も君島も、小森もあーみゃも赤井も、駒田も、両家の両親も。
「ああ、もう、どれだけ待たせるのよ。恋愛ドラマでいうと四クール分よ?」
「え、そんなにですか?」
職場に復帰したばかりの紗理奈は、乙葉をランチに連れ出して延々と話し続ける。
「もうさ、誰がどう見たって相思相愛なのに、どうしてそんなに時間がかかるのよ? 柊くんは昭和の男かってくらい不器用だし、乙葉ちゃんも鈍感だし。他の誰かが強引に乙葉ちゃんを奪っていかないかって、心配で心配で。どれだけヤキモキさせられたか」
「えっと、すみません」
「でもやっと、やっと夢にまで見たこの日が来たのね。私、なんだか自分の結婚の時より舞い上がってる」
「ええ!? いやいや、それはないですよ」
「彼にも散々八つ当たりしちゃった。乙葉ちゃんと柊くんをどうにかして早くくっつけて! って」
「君島さん、すみません」
身を縮こめる乙葉に、紗理奈はグッと身を乗り出した。
「その指輪、とってもすてきね。ダイヤの横にパールが添えられてるのは、なにか意味があるんでしょう?」
「あ、はい。柊が私に教えてくれたんです。私が生まれた日の星のことを」
「えー。柊くんが? あの柊くんがそんなロマンチックなことを? やーん、胸がキュンキュンするー」
「紗理奈さん、ちょっと声が……」
カフェに響き渡る紗理奈の声に、乙葉は「すみません」と周りに頭を下げる。
「はあ、恋の話っていいわね。それで、結婚式は?」
「はい、身内だけで挙式と食事会をしようって」
「それならパーティーは私たちに企画させて。もちろん会場はあそこね」
「ありがとうございます。駒田さんにもよろしくお伝えください」
「伝える伝えるー、今すぐ伝えるー」
「ちょっと、紗理奈さん。声が……」
乙葉は自分よりもはるかに夢見心地の紗理奈を止めるのに必死だった。
結婚すると報告すると、誰もがそう口にした。
紗理奈も君島も、小森もあーみゃも赤井も、駒田も、両家の両親も。
「ああ、もう、どれだけ待たせるのよ。恋愛ドラマでいうと四クール分よ?」
「え、そんなにですか?」
職場に復帰したばかりの紗理奈は、乙葉をランチに連れ出して延々と話し続ける。
「もうさ、誰がどう見たって相思相愛なのに、どうしてそんなに時間がかかるのよ? 柊くんは昭和の男かってくらい不器用だし、乙葉ちゃんも鈍感だし。他の誰かが強引に乙葉ちゃんを奪っていかないかって、心配で心配で。どれだけヤキモキさせられたか」
「えっと、すみません」
「でもやっと、やっと夢にまで見たこの日が来たのね。私、なんだか自分の結婚の時より舞い上がってる」
「ええ!? いやいや、それはないですよ」
「彼にも散々八つ当たりしちゃった。乙葉ちゃんと柊くんをどうにかして早くくっつけて! って」
「君島さん、すみません」
身を縮こめる乙葉に、紗理奈はグッと身を乗り出した。
「その指輪、とってもすてきね。ダイヤの横にパールが添えられてるのは、なにか意味があるんでしょう?」
「あ、はい。柊が私に教えてくれたんです。私が生まれた日の星のことを」
「えー。柊くんが? あの柊くんがそんなロマンチックなことを? やーん、胸がキュンキュンするー」
「紗理奈さん、ちょっと声が……」
カフェに響き渡る紗理奈の声に、乙葉は「すみません」と周りに頭を下げる。
「はあ、恋の話っていいわね。それで、結婚式は?」
「はい、身内だけで挙式と食事会をしようって」
「それならパーティーは私たちに企画させて。もちろん会場はあそこね」
「ありがとうございます。駒田さんにもよろしくお伝えください」
「伝える伝えるー、今すぐ伝えるー」
「ちょっと、紗理奈さん。声が……」
乙葉は自分よりもはるかに夢見心地の紗理奈を止めるのに必死だった。