妹に婚約者を奪われたので、冷酷公爵様のもとで自由に生きます~と思ったら、なぜか溺愛されています~
3.好きなものを探すこと
翌日からまずは自分が好きなものを探すことから始めた。
朝食を終えた後、紙とペンを用意して机に向かう。
「お嬢様、お茶をお持ちいたしました。あら? 何をなさっているのですか?」
紅茶を用意してくれた侍女のアリンがそう尋ねてくる。
「自分の好きなものを書き出してみようと思って」
「好きなもの、ですか?」
アリンは不思議そうに首を傾げた。
「ええ。これからは自分のために生きようと決めたのだけれど、そもそも自分が何を好きなのか、よく分からないのよ」
「まあ、そうなのですか」
彼女は私が幼い頃から専属侍女として仕えてくれている。私がどれほど家族の顔色をうかがってきたのか、誰よりも知っているのだ。
だからこそ、私の行動に驚いたのだろう。
「とても素敵なことですわ、お嬢様」
「そうかしら?」
「はい。お嬢様はいつも誰かのために行動されていましたから。これからはご自分の時間を大切にすればよろしいかと思います」
アリンは私のことをちゃんと見ていてくれたのだ。それがうれしくて胸が温かくなる。
「ありがとう、アリン。好きなものを探すのを手伝ってくれる?」
「もちろんでございます」
私は頷くと、再び机に向かいペンを握る。
「ええと、好きなもの……」
すぐに好きなものが思い浮かばず、しばらく考え込む。
朝食を終えた後、紙とペンを用意して机に向かう。
「お嬢様、お茶をお持ちいたしました。あら? 何をなさっているのですか?」
紅茶を用意してくれた侍女のアリンがそう尋ねてくる。
「自分の好きなものを書き出してみようと思って」
「好きなもの、ですか?」
アリンは不思議そうに首を傾げた。
「ええ。これからは自分のために生きようと決めたのだけれど、そもそも自分が何を好きなのか、よく分からないのよ」
「まあ、そうなのですか」
彼女は私が幼い頃から専属侍女として仕えてくれている。私がどれほど家族の顔色をうかがってきたのか、誰よりも知っているのだ。
だからこそ、私の行動に驚いたのだろう。
「とても素敵なことですわ、お嬢様」
「そうかしら?」
「はい。お嬢様はいつも誰かのために行動されていましたから。これからはご自分の時間を大切にすればよろしいかと思います」
アリンは私のことをちゃんと見ていてくれたのだ。それがうれしくて胸が温かくなる。
「ありがとう、アリン。好きなものを探すのを手伝ってくれる?」
「もちろんでございます」
私は頷くと、再び机に向かいペンを握る。
「ええと、好きなもの……」
すぐに好きなものが思い浮かばず、しばらく考え込む。