妹に婚約者を奪われたので、冷酷公爵様のもとで自由に生きます~と思ったら、なぜか溺愛されています~
「ねえ、アリン。この白い花の名前を知っている?」
「はい。確かスノードロップだったと思いますが……」
スノードロップ。雪の雫か。可愛い名前でこの花にぴったりだ。
「私、この花が好きだわ」
言葉に出してみて、自分でも驚いた。好きなものを見つけたのだ。
たったそれだけのことなのに、胸がドキドキする。
「好きなものが増えましたね」
アリンもうれしそうに微笑む。
私はもう一度、スノードロップを見つめる。
これから先、どれだけ好きなものを見つけることができるだろう。
考えると、未来が楽しみになった。
しかし、そんな穏やかな時間は長く続かなかった。
夕食の席で父が私に報告をする。
「アリシア。明後日、アディントン伯爵家から使者が来ることになった」
「婚約解消の手続きについて、でしょうか?」
「そのとおりだ。正式な書類を持ってくるとのことだ」
父が淡々と告げると、隣に座る母は当然という顔をしていた。
私の隣に座るエイミーを横目でちらりと見れば、俯きがちではあるが口元に笑みを浮かべている。
「そうですか。承知いたしました」
「それから、お前にはしばらく社交の場を控えてもらおうと思っている」
「それは、どういうことでしょうか?」
これから社交シーズンが始まるというのに、なぜ控えねばならないのだろう。
「はい。確かスノードロップだったと思いますが……」
スノードロップ。雪の雫か。可愛い名前でこの花にぴったりだ。
「私、この花が好きだわ」
言葉に出してみて、自分でも驚いた。好きなものを見つけたのだ。
たったそれだけのことなのに、胸がドキドキする。
「好きなものが増えましたね」
アリンもうれしそうに微笑む。
私はもう一度、スノードロップを見つめる。
これから先、どれだけ好きなものを見つけることができるだろう。
考えると、未来が楽しみになった。
しかし、そんな穏やかな時間は長く続かなかった。
夕食の席で父が私に報告をする。
「アリシア。明後日、アディントン伯爵家から使者が来ることになった」
「婚約解消の手続きについて、でしょうか?」
「そのとおりだ。正式な書類を持ってくるとのことだ」
父が淡々と告げると、隣に座る母は当然という顔をしていた。
私の隣に座るエイミーを横目でちらりと見れば、俯きがちではあるが口元に笑みを浮かべている。
「そうですか。承知いたしました」
「それから、お前にはしばらく社交の場を控えてもらおうと思っている」
「それは、どういうことでしょうか?」
これから社交シーズンが始まるというのに、なぜ控えねばならないのだろう。