妹に婚約者を奪われたので、冷酷公爵様のもとで自由に生きます~と思ったら、なぜか溺愛されています~
4.突然の求婚
自分のために生きると家族に告げた後、何か言われるだろうと覚悟していたが、意外にも何事もなく翌日を迎えた。
朝食を軽く部屋で摂った後、図書室へ向かう。
今までは、侯爵令嬢として必要な知識を学ぶためだけに本を読んできた。歴史や地理、経済や経営、どれも大切なものだったけれど、本当に自分が読みたいと思う本を読んだことがない。
だから物語や旅行記など違うジャンルの本を読んでみようと思ったのだ。
「何を読もうかしら?」
そんなことを考えながら、図書室の扉を開けた。
入室しようとして、思わず足を止める。
「……え?」
窓際のソファに一人の男性が座っていたからだ。
この国には珍しい黒い髪に鋭い青い瞳。おそらくは長身であろう青年は長い足を組んで、本を読んでいる。
その男性に私は見覚えがあった。
この国クルスタリア王国の北部を治めるエーデルシュタイン公爵家の当主アルベール・エーデルシュタインだ。
軍事と経済の両面で王国を支える若き公爵だが、冷酷で近寄りがたい人物として知られている。先代のエーデルシュタイン公爵つまり父親を無理やり当主の座から引きずり下ろし、爵位を継いだという噂があった。真偽は定かではないが……。
朝食を軽く部屋で摂った後、図書室へ向かう。
今までは、侯爵令嬢として必要な知識を学ぶためだけに本を読んできた。歴史や地理、経済や経営、どれも大切なものだったけれど、本当に自分が読みたいと思う本を読んだことがない。
だから物語や旅行記など違うジャンルの本を読んでみようと思ったのだ。
「何を読もうかしら?」
そんなことを考えながら、図書室の扉を開けた。
入室しようとして、思わず足を止める。
「……え?」
窓際のソファに一人の男性が座っていたからだ。
この国には珍しい黒い髪に鋭い青い瞳。おそらくは長身であろう青年は長い足を組んで、本を読んでいる。
その男性に私は見覚えがあった。
この国クルスタリア王国の北部を治めるエーデルシュタイン公爵家の当主アルベール・エーデルシュタインだ。
軍事と経済の両面で王国を支える若き公爵だが、冷酷で近寄りがたい人物として知られている。先代のエーデルシュタイン公爵つまり父親を無理やり当主の座から引きずり下ろし、爵位を継いだという噂があった。真偽は定かではないが……。