15歳、純愛。

また会えたよ。

【光side】

俺の目の前には、真っ白な雲が広がっていた。

バイトの帰り道、いきなり車に突っ込まれてしまった俺は20歳という若さで、この世を去ってしまったようだ。

雲の上からずっと見える景色がある。

「……雪乃」

雪乃の悲しんでいる姿。

母さん、父さん、太陽だって同じだ。

それでも俺は雪乃のことが心配で心配でたまらなかった。

バイトが終わるまで待っててくれた雪乃。

勉強教えてあげられなくて、ごめん。

いきなり死んでしまったりしてごめん。

あんなに小さかった雪乃はいつのまにか15歳になったんだね。

いつも”光ちゃん、光ちゃん”って言いながら、ちょこちょこ後ろをついてきたりして。

本当の妹みたいに可愛くて。



……だけど、そんなの昔の話だ。

「大きくなったら光ちゃんと結婚するんだ。」

何回も聞いて来たその言葉。

”はいはい”って聞いてあげることしかできなかったのを死んでから悔やんだ。

本当に、死んでから気が付く俺ってばかだよな。

もっと素直に

「俺もだよ」

って言えばよかったな。

大学の友達からも、雪乃とは幼馴染なのにシスコンと呼ばれ、気が付くと雪乃は俺の中で大きな存在で。

素直で、明るくて、優しい子。

ちょっとドジな所とか、俺が守ってあげたくなるんだ。

それでも雪乃はまだ10代。

ましてや中学生だ。

世間の目を気にしていた俺は、雪乃のこと妹みたいに可愛がることしかできなくて。



< 14 / 29 >

この作品をシェア

pagetop