恋のエンドロールでキスをして【小説版】
見るからに背は高いと思っていたが、身長は180㎝近くはあるんじゃないだろうか。
見下ろされるような形になった私は、彼の圧に負けないように、少しでも大きく見せようと胸を張って顎をぐっと上げた。
「な、なによ」
「変わってんな、こんな古い映画にこだわって」
「関係ないでしょ」
男は「気強ー」と茶化すように言うと、ふっと笑った。
「じゃあチャンスやるよ」
「え?」
「じゃんけんで勝ったら先に貸してやる」
「なんて……? じゃんけん?」
男はすぐに右手を握ると、こちらに向かってゆっくり振りかざす。
「じゃーんけーん」
「ちょ、ちょっと待って」
慌てて制止するように手を左右に振るが、男は聞く耳を持たない。
「ぽい」
勝負は一瞬だった。
恐る恐る確認すれば、大きな手はパーを出していて、小さな私の手はチョキだ。
「は……?」
男の間の抜けた声が聞こえて、私は遅れてハッとする。
「嘘、勝った~」
ほぼ無意識に出したチョキに小さくガッツポーズをすれば、男は負けると思っていなかったようで切れ長の目を見開いて驚いている。
「お前変わってんな」
「はい?」
「俺の経験上、急なじゃんけんって咄嗟にグーだす奴が圧倒的に多いんだけど」
見下ろされるような形になった私は、彼の圧に負けないように、少しでも大きく見せようと胸を張って顎をぐっと上げた。
「な、なによ」
「変わってんな、こんな古い映画にこだわって」
「関係ないでしょ」
男は「気強ー」と茶化すように言うと、ふっと笑った。
「じゃあチャンスやるよ」
「え?」
「じゃんけんで勝ったら先に貸してやる」
「なんて……? じゃんけん?」
男はすぐに右手を握ると、こちらに向かってゆっくり振りかざす。
「じゃーんけーん」
「ちょ、ちょっと待って」
慌てて制止するように手を左右に振るが、男は聞く耳を持たない。
「ぽい」
勝負は一瞬だった。
恐る恐る確認すれば、大きな手はパーを出していて、小さな私の手はチョキだ。
「は……?」
男の間の抜けた声が聞こえて、私は遅れてハッとする。
「嘘、勝った~」
ほぼ無意識に出したチョキに小さくガッツポーズをすれば、男は負けると思っていなかったようで切れ長の目を見開いて驚いている。
「お前変わってんな」
「はい?」
「俺の経験上、急なじゃんけんって咄嗟にグーだす奴が圧倒的に多いんだけど」