呉服王子のギャップがメロすぎです!~料理上手な御曹司に胃袋ごと捕まりました~
相手は会社の跡取りで副社長。いくら同じ建物で働いているとはいえ、平社員の私に彼とは接点はほぼない。ましてやメディアでもたびたび取り上げられ、『呉服王子』と巷で人気を集めているような人だ。手を伸ばしても到底届くはずがない。
それにあんなおいしいお弁当を作ってくれる恋人だっている。
再会して早々恋心を自覚したと同時に失恋が確定した。
けれど、いったん芽生えた恋心は簡単になくならない。なまじ生身の彼を見る機会もあるものだから、忘れようとしても忘れられなかった。
けれどそれでいいと思った。
初めて知った恋なのだ。叶わない想いだけど、いつか消えてしまうまで大事にしたい。
宝箱にしまってある宝石みたいに時折取り出しては眺めて、その輝きに胸を躍らせたりせつなくなったりしながら、失恋の痛みを思い出に昇華していくつもりだった。
「本当なら直接かかわるなんてありえない人だよ? 近くに頼れる人がいれば、彼にお世話になる必要もなかったわけだし」
『それを言われると弱いわね。結衣が大変なときなのに、近くにいられなくてごめんね。出張中じゃなかったら、うちに来てもらえたのに』
「ごめん……優ちゃんを責めたかったわけじゃないの。私は大丈夫だから、優ちゃんは優ちゃんのお仕事をがんばって」
優ちゃんは私の恋を応援しつつも、火傷で手の不自由な私を気遣うのは忘れない。なんだかんだ言いながらも優しく頼れる親友だ。
それにあんなおいしいお弁当を作ってくれる恋人だっている。
再会して早々恋心を自覚したと同時に失恋が確定した。
けれど、いったん芽生えた恋心は簡単になくならない。なまじ生身の彼を見る機会もあるものだから、忘れようとしても忘れられなかった。
けれどそれでいいと思った。
初めて知った恋なのだ。叶わない想いだけど、いつか消えてしまうまで大事にしたい。
宝箱にしまってある宝石みたいに時折取り出しては眺めて、その輝きに胸を躍らせたりせつなくなったりしながら、失恋の痛みを思い出に昇華していくつもりだった。
「本当なら直接かかわるなんてありえない人だよ? 近くに頼れる人がいれば、彼にお世話になる必要もなかったわけだし」
『それを言われると弱いわね。結衣が大変なときなのに、近くにいられなくてごめんね。出張中じゃなかったら、うちに来てもらえたのに』
「ごめん……優ちゃんを責めたかったわけじゃないの。私は大丈夫だから、優ちゃんは優ちゃんのお仕事をがんばって」
優ちゃんは私の恋を応援しつつも、火傷で手の不自由な私を気遣うのは忘れない。なんだかんだ言いながらも優しく頼れる親友だ。