呉服王子のギャップがメロすぎです!~料理上手な御曹司に胃袋ごと捕まりました~
「ばかみたい」
デートだなんだと浮かれておしゃれしてプレゼントまで買って。
プレゼントの名目がなんであれ、ほかの女からの贈り物が家にあるなんて、許嫁からしたらいい気がしないに決まっている。許嫁との間に火種を送るようなものだ。
そもそも、彼が受け取ってくれるかも怪しい。仮に受け取ってくれたとしても、使われることなく家のどこかにしまい込まれるだけだ。
彼の優しさは責任感の現れだとわかっていたつもりなのに、いつの間にか自分の都合いいように塗り替えてしまっていた。
そんな自分が情けなくて恥ずかしくて、もう彼に会わせる顔がない。
なにより許嫁がいると知ってしまった今、彼とふたりで食事をするなんてできない。
私が夢見たのはお姫様であって、王子様とお姫様の仲を邪魔する悪役なんかじゃない。
【ごめんなさい 食事には行けなくなりました 今まで大変お世話になりました】
うるんだ視界でゆらゆらと文字が揺れる中、どうにかスマホからメッセージを送った。
スマホをバッグに戻そうとしたところで着信音が鳴り響き、ビクッと肩が跳ねる。
うそ……まさかもうメッセージを見たの?
電話に出るかどうか悩みながら恐る恐るスマホの画面を見た瞬間、私は迷うことなく通話ボタンを押した。『あ、結衣? 病院どうだった? こっちはちょうど出張から戻ったところで――結衣? どうかした?』
「優ちゃぁぁん」
情けない声を出した私に、スマホの向こうで親友が慌てはじめた。
デートだなんだと浮かれておしゃれしてプレゼントまで買って。
プレゼントの名目がなんであれ、ほかの女からの贈り物が家にあるなんて、許嫁からしたらいい気がしないに決まっている。許嫁との間に火種を送るようなものだ。
そもそも、彼が受け取ってくれるかも怪しい。仮に受け取ってくれたとしても、使われることなく家のどこかにしまい込まれるだけだ。
彼の優しさは責任感の現れだとわかっていたつもりなのに、いつの間にか自分の都合いいように塗り替えてしまっていた。
そんな自分が情けなくて恥ずかしくて、もう彼に会わせる顔がない。
なにより許嫁がいると知ってしまった今、彼とふたりで食事をするなんてできない。
私が夢見たのはお姫様であって、王子様とお姫様の仲を邪魔する悪役なんかじゃない。
【ごめんなさい 食事には行けなくなりました 今まで大変お世話になりました】
うるんだ視界でゆらゆらと文字が揺れる中、どうにかスマホからメッセージを送った。
スマホをバッグに戻そうとしたところで着信音が鳴り響き、ビクッと肩が跳ねる。
うそ……まさかもうメッセージを見たの?
電話に出るかどうか悩みながら恐る恐るスマホの画面を見た瞬間、私は迷うことなく通話ボタンを押した。『あ、結衣? 病院どうだった? こっちはちょうど出張から戻ったところで――結衣? どうかした?』
「優ちゃぁぁん」
情けない声を出した私に、スマホの向こうで親友が慌てはじめた。