呉服王子のギャップがメロすぎです!~料理上手な御曹司に胃袋ごと捕まりました~
「ううん、大丈夫。私には優ちゃんがいるもん」
「そうよ、結衣には私がついてる。今日うち泊まってく?」
「どうしようかなあ」
「毛ガニ届くけど?」
「行く」
即答した後、ふたりで顔を見合わせてクスクスと笑った。
「いいね、その調子。とりあえず今はこれでも食べて元気をお出し」
優ちゃんが自分のガトーショコラをフォークに刺して差し出してきた。
瞬間、胸がズキンと痛んだ。昨日までは柊真さんがこうしてくれていたのを思い出したのだ。
「要らないの? 結衣の好物だよね?」
言われてやっと、彼女の前にある手つかずのケーキは、私のために頼んでくれていたのだと気づいた。
ひとしきり話を聞いて、私が落ち着いてきたら甘いものを食べさせて元気づけようと思ってくれていたのだろう。細やかな気遣いをくれる親友の優しさに、胸が温かくなる。
「ありがと、優ちゃん。大好き」
泣き笑いみたいな顔が照れくさくて、わざと大きく口を開ける。ケーキがあと少しでケーキが口に入る――そのとき。
突然横から濃紺色の袖が割り込んできた。
驚きの声を上げる間もなく、視界が濃紺色に覆われる。
「他のやつから食べさせられるなんて許さない」
上品な白檀の香りと聞こえた声に、私を抱きしめている人の正体に気づいた。
「そうよ、結衣には私がついてる。今日うち泊まってく?」
「どうしようかなあ」
「毛ガニ届くけど?」
「行く」
即答した後、ふたりで顔を見合わせてクスクスと笑った。
「いいね、その調子。とりあえず今はこれでも食べて元気をお出し」
優ちゃんが自分のガトーショコラをフォークに刺して差し出してきた。
瞬間、胸がズキンと痛んだ。昨日までは柊真さんがこうしてくれていたのを思い出したのだ。
「要らないの? 結衣の好物だよね?」
言われてやっと、彼女の前にある手つかずのケーキは、私のために頼んでくれていたのだと気づいた。
ひとしきり話を聞いて、私が落ち着いてきたら甘いものを食べさせて元気づけようと思ってくれていたのだろう。細やかな気遣いをくれる親友の優しさに、胸が温かくなる。
「ありがと、優ちゃん。大好き」
泣き笑いみたいな顔が照れくさくて、わざと大きく口を開ける。ケーキがあと少しでケーキが口に入る――そのとき。
突然横から濃紺色の袖が割り込んできた。
驚きの声を上げる間もなく、視界が濃紺色に覆われる。
「他のやつから食べさせられるなんて許さない」
上品な白檀の香りと聞こえた声に、私を抱きしめている人の正体に気づいた。