その溺愛、予想外につき。
けれど、今度はターンの途中でバランスを崩した。

「危ない!」

誰かの手が、私の腕をつかんだ。

倒れかけた身体が、ぐっと引き戻される。

「……大丈夫?」

すぐ隣にいたるかが、心配そうに私を見ていた。

近い。
また、近い。

「大丈夫」

「ほんとに?」

「大丈夫だって」

少し強めに返すと、るかはふっと笑った。

「うん。その調子」

何がその調子なのかわからない。
でも、るかにそう言われると、ほんの少しだけ前を向ける気がした。

あさひが腕を組んだまま、こちらを見ている。

「るか、甘やかしすぎ」

「甘やかしてないよ。支えただけ」

「同じようなもんじゃん」

「じゃあ、あさひが支える?」

「俺は転ぶ前に止める」

あさひはそう言うと、私の立ち位置を指で示した。
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