その溺愛、予想外につき。
違う。
そうじゃない。
俺が大事にしたいのは、涼の妹だからじゃない。
ふわりだからだ。
「それもある」
嘘ではない。
けれど、本当の全部でもない。
「でも、それだけじゃないよ」
「じゃあ、なに?」
ふわりの瞳が、俺をまっすぐ映す。
俺はそっと笑った。
「それは、まだ秘密」
「るかって、秘密ばっかり」
「ふわりに言われたくないなあ」
その瞬間、ふわりが息を止めた。
俺はわざと、何も知らないふりをする。
「どうしたの?」
「……別に」
「またそれ?」
「うるさい」
やっと、ふわりらしい声が戻ってきた。
俺はその声を聞きながら、包帯を結ぶ。
「はい、終わり」
「ありがとう」
「どういたしまして、ふわり」
今度は、はっきり呼んだ。
ふわりは目を見開いたけれど、もう訂正しなかった。
ただ、耳を赤くして俯いている。
その反応を見て、俺は確信する。
まだ言わない。
ふわりが自分から話してくれるまで、俺は知らないふりをする。
だって、俺が守りたいのは秘密だけじゃない。
ふわりの居場所も。
ふわりの笑顔も。
そして――
俺のことを見つめてくれる、その瞳も。
「るか」
「ん?」
ふわりが、少しだけ迷うように口を開いた。
「……私が、もし」
言いかけて、口を閉じる。
そうじゃない。
俺が大事にしたいのは、涼の妹だからじゃない。
ふわりだからだ。
「それもある」
嘘ではない。
けれど、本当の全部でもない。
「でも、それだけじゃないよ」
「じゃあ、なに?」
ふわりの瞳が、俺をまっすぐ映す。
俺はそっと笑った。
「それは、まだ秘密」
「るかって、秘密ばっかり」
「ふわりに言われたくないなあ」
その瞬間、ふわりが息を止めた。
俺はわざと、何も知らないふりをする。
「どうしたの?」
「……別に」
「またそれ?」
「うるさい」
やっと、ふわりらしい声が戻ってきた。
俺はその声を聞きながら、包帯を結ぶ。
「はい、終わり」
「ありがとう」
「どういたしまして、ふわり」
今度は、はっきり呼んだ。
ふわりは目を見開いたけれど、もう訂正しなかった。
ただ、耳を赤くして俯いている。
その反応を見て、俺は確信する。
まだ言わない。
ふわりが自分から話してくれるまで、俺は知らないふりをする。
だって、俺が守りたいのは秘密だけじゃない。
ふわりの居場所も。
ふわりの笑顔も。
そして――
俺のことを見つめてくれる、その瞳も。
「るか」
「ん?」
ふわりが、少しだけ迷うように口を開いた。
「……私が、もし」
言いかけて、口を閉じる。