『欠陥品だがくれてやる』と下げ渡されましたが、英雄騎士の旦那さまは私を激重愛で離してくれません
リリアーナは、シルバと同じく、ポカンとしてしまった。
(え……、シルバ様と婚約破棄ができて、アザール様と、婚約? 私、やっぱり都合のいい夢を見ている最中?)
グレイに、いきなりプロポーズされてしまった。
返事を待つ期待に満ちた目に、リリアーナは驚きで声が出ない代わりに、こくりと無言でうなづいた。
(夢だもの、その中でくらい、自由にしてもいいよね)
「……嬉しいです、まるで夢みたいだ。サルバル嬢……いえ、リリアーナと呼ばせてください。ああ、リリアーナ、俺の妻」
「つ、妻……?」
ニコッと、グレイがリリアーナに微笑むので、リリアーナの顔は火がついたかと思うくらい熱くなった。
グレイはそのままリリアーナを抱いたまま、シルバの横をすり抜けて、大神官の元へ向かった。リリアーナはゆっくりと下に下ろし、グレイは大神官にこう告げた。
「大神官様、わたくしたちの婚約に、祝福をいただけませんか」