『欠陥品だがくれてやる』と下げ渡されましたが、英雄騎士の旦那さまは私を激重愛で離してくれません

(それに将来、悪政を敷く可能性のある人物を野放しにしておくこともないだろう)

 心の中で熱く滾りはじめた激情は、もはや恋と呼んでもいいものか。それほど、グレイがリリアーナに向けはじめた感情は混沌としていた。

(俺は、サルバル嬢を必ず生かす。王太子は、殺す。二人が結婚をする前に、なんとかカタをつけないとな……。でもまずは、彼女が王都に帰るまで守ることが大事だ)

 ──彼女を必ず救う、そして自分の伴侶にする。

 グレイの胸に『初恋』という激情が、吹き荒れはじめた。

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