『欠陥品だがくれてやる』と下げ渡されましたが、英雄騎士の旦那さまは私を激重愛で離してくれません
悪口を言われるのには慣れているが、それが平気な訳ではない。一応婚約者であるシルバが、かばってくれるはずもなく。その場の雰囲気も悪くなる。
(……私だって、こんな史上最低なナルシスト男となんて、いくら王太子だって結婚なんてしたくないんだから)
〝嘘つき〟と言われた男爵令嬢リリアーナは、とある特別な理由が二つありここに呼ばれている。
ひとつめは、ナルシスト最低男であるシルバの婚約者だから。
二つめは、この戦争中にリリアーナは慰問として国王命令で、戦場近くの療養所に行かされ看護活動を行っていたからだ。
(竜の加護で大勝利……、なんて展開を期待して国王様は私を送り込んだみたいだけど。なんとか戦争に勝利したのは、身を呈して国のために戦ってくれた、騎士や兵士、皆さんのおかげだわ。私もできることなら、あのまま療養所でお手伝いを続けたかった)