『欠陥品だがくれてやる』と下げ渡されましたが、英雄騎士の旦那さまは私を激重愛で離してくれません

 王都から遠く離れた地では、リリアーナを嘘つきと蔑む人なんていなかった。誰もが一日を生き抜くのに精一杯で、痩せたリリアーナも毎日を負傷した兵士の世話で駆けずり回っていた。

 王都では得られない、自分が必要とされている環境に、戦争の終結を毎日祈りながらもこっそりと涙を流した。

(本当、どうしてシルバ様の婚約者なんかになってしまったのだろう。あの日、神殿の中庭であんなことが起きなかったら……)

 リリアーナは、子供時代に人生を激変させた出来事を思い出しはじめた──。

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