『欠陥品だがくれてやる』と下げ渡されましたが、英雄騎士の旦那さまは私を激重愛で離してくれません

 傷口も縫い合わされると、グレイは今度は死んだように深く眠りはじめた。このまましばらく安静にさせて、様子を見る必要があるらしい。

 陽はもうすっかり西に傾き、窓辺からはオレンジ色の光が入り部屋を照らしていた。

 これから寝床へ戻るのか、数羽の小鳥が窓を横切っていく。
 真っ白な顔で眠るグレイの横で縫合のあと後片付けをすり医者に、サルバル家一同でお礼を伝える。

迎えはアルフが馬で行ったが、帰りは父が使用人に馬車を呼びに行かせたものが屋敷に到着していた。

「今夜は苦しむと思う。もし万が一のことがあったら、呼びにきて」

 そう言い残して、医師は手配した馬車で帰っていった。
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