『欠陥品だがくれてやる』と下げ渡されましたが、英雄騎士の旦那さまは私を激重愛で離してくれません
リリアーナは、固唾を呑んで横たわるグレイの顔を見つめる。
一、二度、瞼がぴくりと動いて、そしてゆっくりと目が開けられた。
「……リリアーナ……、そこにいるか?」
掠れた声で名前を呼ばれて、堪らなくなる。
「います、ここにいます……!」
そう答えて、握っていた手にさらに力を込める。グレイは今度は目をしっかり開くと、そこには生きる力を宿していた。
グレイが、ゆっくりと上半身を起こす。リリアーナはそれを支えようと近づき、二人の距離はより近いものになった。