三十三歳、イケメン男子にご飯を奢るのが趣味になりました。
それから、また二週間。そろそろ誰かとご飯に行こうかな、とソファでSNSを開いたところで、通知が出た。蓮くんだった。

『おねーさん、これ見た?』

続けて送られてきたのは、映画の予告編。前に食事をしたとき、二人で話していた作品だった。

『まだ。もう公開されたんだね』
『昨日から』
『蓮くんは見た?』

すぐに画面に既読がついた。

『今日見た。面白かった』

いいなあ。
予定を確かめようとカレンダーを開きかけると、もう一通届いた。

『あの俳優、今回はちゃんと怪しかった』

声を出して笑ってしまった。前の映画では、最後までいい人だった俳優だ。

『それ、言っていいやつ?』
『予告でわかる範囲だから大丈夫』
『じゃあ、安心して疑えるね』

すぐに既読がついて、返事が来た。

『思う存分疑ってきて』

しばらく画面を眺める。

そういえば、あれから一か月くらい経つのか。

『またご飯行く?』

打って、送った。今度はどんなお店がいいだろう。和風のハンバーグも気になっていたけれど。

『行く』
『いつ空いてる?』

返事を見て、私はカレンダーを開いた。

『来週の土曜なら』
『俺も大丈夫』

それなら、とお店を検索しようとしたところで、また通知が出た。

『おねーさんも映画見てきてよ』
『感想聞きたい』

私は、開きかけたお店のページを閉じた。

先に、上映時間を調べよう。
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