三十三歳、イケメン男子にご飯を奢るのが趣味になりました。

焼くところまで格好いい

「久しぶり」
「うん。映画見た?」

挨拶の次がそれで、私は笑ってしまった。

「見たよ」
「どうだった?」
「話したいこと、いっぱいある」

蓮くんがスマホをポケットにしまう。

「俺も」

私も頷いてから、尋ねた。

「そういえば、焼肉はもう行けた?」
「まだ」
「じゃあ、今日は焼肉にしようか。近くに、よさそうなお店があったの」

あの投稿を思い出して、来る前に調べておいたお店だ。

蓮くんの口元が緩む。

「賛成」

私は彼を連れて、お店のある通りへ向かった。
お店に入ると、まず飲み物を頼んだ。私はウーロン茶。蓮くんも同じものにする。

「お肉、何が好き?」
「タン。あとハラミ」
「私も。じゃあ、それと……カルビも食べる?」

メニューを覗き込んでいた顔が上がった。

「食べる」

即答だったので、思わず笑う。

「ご飯は?」
「大」
「はい」

注文を終えると、蓮くんが箸袋を開けた。

「焼肉、覚えてたんだ」
「最初の投稿でしょう。約束がなくなっちゃったって」
「そう」

箸を割って、先を揃える。

「やっと食べられるね」
「ね」

こちらを見て笑ってから、彼は届いたウーロン茶に手を伸ばした。私もグラスを持つ。

「じゃあ、焼肉に」
「何それ」

笑いながら、蓮くんがグラスを少し上げた。
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