三十三歳、イケメン男子にご飯を奢るのが趣味になりました。
数日後、お皿を持った猫のスタンプと一緒に、久しぶりのお誘いが届いた。

最初に声をかけてきた男の子だった。翌週、前にも一緒に行った洋食屋さんで会い、彼は予告どおり海老フライを頼んだ。

SNSで誰かと会っているかと聞かれたので、近況を話した。家の場所を聞きたがる子とはもう会っていないこと。初めて会う相手には、食事だけと伝え、年齢も確認していること。

「ちゃんとしてるじゃん」
「どうしてあなたが偉そうなの」

彼は声を出して笑った。

「でも、最近は、決まった子とよく行くようになったよ」
「へえ」

何となく、顔がにやっとした。

「本気になっちゃった?」
「そんな――」

そんなことない、と笑おうとした。
なのに、白いお皿のチーズケーキが浮かんだ。今日、俺が出すから、とメニューをこちらへ向けてくれた手まで。

「……そういうんじゃないよ。話してて楽しいし、食べたいものも合うから」
「ふうん」
「何、その顔」

彼は笑いながら、海老フライを切った。

「楽しいならいいじゃん」

それには、すぐに頷けた。

帰りのホームで、蓮くんとのトーク画面を開いた。何か送ろうと入力欄に触れたけれど、特に用事はない。

今日、ハンバーグを食べたよ。それだけ送るのも、何だろう。
迷っているうちに電車が来て、スマホをしまった。
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