三十三歳、イケメン男子にご飯を奢るのが趣味になりました。

予告編は、あとで見ます

日曜日、恋活アプリで知り合った人とお茶をした。

三十五歳の会社員で、やり取りの感じがよく、好きな映画もいくつか重なっていた。写真より少し柔らかい印象の人で、旅行先で撮ったという金沢の朝ご飯を見せてくれた。

「このお店が、すごくよかったんです」
「おいしそう」
「朝から食べすぎました」

二人で笑った。私の話も聞いてくれるし、会話が途切れて困ることもなかった。

結婚を考えられる相手と出会いたくてアプリを始めた、と話す彼に、私も、いい人がいればと思っていると答えた。

「まずは、お互いを知ってからですよね」

穏やかに返してもらえて、ほっとした。
けれど、帰りの電車で、また会いたいという連絡をもらうと、返事に迷った。

もう一度会うのは嫌ではない。一度ではわからないこともあるだろう。
そう思うのに、予定を開く気になれなかった。

帰宅してお湯を沸かしながら、友達のカーテンの話を思い出した。ああいう暮らしはいいなと思ったし、一緒に笑える相手は欲しい。

ただ、誰かと会って、次も会いたいか考えて、返事を書く。その一つ一つが、今日は少し重かった。

私、こういうの向いてないのかも。

お礼を書き、今は自分の気持ちが追いついていないことを伝えた。次に会う約束はできそうにない、と添えるまでに何度か書き直す。

送信して、スマホを置いた。

せっかくの日曜日なのに、宿題を済ませたような気分だった。
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