三十三歳、イケメン男子にご飯を奢るのが趣味になりました。
お茶を飲み終える頃、連絡が来た。

『この前言ってた映画、配信始まってる』

蓮くんだった。画像を見て、すぐに配信サービスを開く。あとで見ようと思って、そのまま忘れていた映画だ。

『ありがとう。今日見ようかな』
『俺も今から見る』
『じゃあ、私も』

時計はまだ六時過ぎだった。見終わってから夕飯を作ればいい。

クッションを引き寄せ、再生ボタンを押した。

映画が終わってスマホを取ると、ちょうど『見た?』と届いた。

『今、終わった』
『最後さ』
『うん』

続きを待ちながら、私も打つ。

あの人、最初から知ってたのかな。

送る直前に、蓮くんから同じような疑問が届いた。笑って、入力しかけた文章を消す。

『それ、今打ってた』
『やっぱり?』

一つ答える間に、また聞きたいことが浮かぶ。途中で出てきた写真の話を書いていたら、新しい通知が出た。

『電話していい?』

電話。

そういえば、したことがなかった。

誰に見られるわけでもないのに、膝の上のクッションを脇へ置いた。

『うん』

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