三十三歳、イケメン男子にご飯を奢るのが趣味になりました。
店を出てから、改めてお礼を言った。

「ごちそうさまでした。初めてのお給料なのに、ありがとう」
「ご馳走したかったから」

差し出された手を取り、隣に並ぶ。

覚えることが多いと言いながら、蓮くんは楽しそうだった。私にも、あんなふうに働いていた頃がある。今では当たり前にやっていることも、初めてできたときには嬉しかったはずだ。

「何考えてるの?」

顔を向けた彼に、私は笑った。

「私も、仕事頑張ろうと思って」
「今日、そんな話だった?」
「うん。私には」

蓮くんは少し不思議そうにしてから、つないだ手を握り直した。
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