今宵、黒蝶を溶かして。

○ 第四話 過保護な同居生活

「……光莉は、ここで暮らせ」

冬真の言葉に、光莉は目を瞬かせた。

「えっ?」

「家には戻れない。ひとりで過ごさせるわけにもいかない」

「でも、黒蝶のアジトで暮らすなんて……」

「嫌か?」

冬真の声が、ほんの少しだけ低くなる。

光莉が慌てて首を横に振った。

「嫌じゃないけど……迷惑じゃない?」

「迷惑なら言わない」

冬真は淡々と答えたあと、光莉の荷物を見つめた。

「明日、必要なものを取りに行く」

「ひとりで大丈夫だよ」

「俺も行く」

「でも、冬真くんは忙しいんじゃ……」

「光莉」

名前を呼ばれただけで、空気が変わった。
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