ちいさな世界に恋をして、
「あっ、これは、その…」
「………」
とはいえ、滲んでいるだけだから。
すごくすごく浅い傷だったんだろうけど、
「な、なに?」
「こうえん、行きましょう」
「公園?」
「はい。きずを洗いに」
常日頃お母さんから、"怪我した時は、すぐに洗わないと傷口が腐っちゃうんだよ"と教えられていたから、教えの通りに行動しようと思ったのに。
「ごめん、あの」
「はい?」
「……足、挫いちゃって。歩けないんだよね…」
「………」
手を握ったものの、そう言って力なく笑う彼女は、
……もしかしてこれ、相当大変な事態なんじゃないか?