恋の花火がきえる時。
そこに立っていたのは、幼なじみの近藤光輝だった。

 同じ制服を着ているのに、光輝は理紗よりずっと大人びて見えた。黒い髪は無造作で、表情もいつも通り少し不機嫌そう。

 けれど、理紗が近づくと、光輝は彼女の足元に視線を落とした。

「靴、ちゃんと履けてるか」

「子どもじゃないんだから、大丈夫だよ」

「……ならいい」

 そう言いながら、光輝は理紗の靴紐を見つめた。

 理紗は思わず笑う。

「光輝って、昔から心配性だよね」

「おまえが危なっかしいだけ」

「ひどい!」

 頬を膨らませる理紗を見て、光輝は小さく息を吐いた。

 いつもと変わらない朝だった。

 幼稚園の頃から、ふたりはずっと一緒だった。
 朝も、帰り道も、遊ぶ場所も。

 だから今日も、隣に光輝がいることが当たり前だと思っていた。
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