恋の花火がきえる時。
「行くぞ」

 光輝が先に歩き出す。

「待ってよ、光輝!」

 理紗はその背中を追いかけた。

 けれど、少し走っただけで胸の奥がきゅっと締めつけられる。

「っ……」

 足が止まった。

 息がうまく吸えない。

 理紗は胸元を押さえ、気づかれないようにゆっくり息を整えた。

 大丈夫。
 いつものことだから。

 そう思って顔を上げたとき、少し先にいた光輝と目が合った。

「……理紗?」

「ううん、なんでもないよ」

「顔、白い」

「寝不足なだけ。昨日、制服が嬉しくてなかなか眠れなかったの」

 理紗は笑った。
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