恋の花火がきえる時。
「光輝は心配性だなぁ」

「……おまえが無理するからだろ」

 そのとき、先生がこちらへやってきた。

「岩下さん、少し休んだほうがいいんじゃないか?」

「はい。でも、本当に大丈夫です」

 理紗が答えるより早く、光輝が口を開いた。

「先生。俺、岩下の記録を持っていきます」

「近藤くんが?」

「はい。こいつ、次の測定まで休ませたほうがいいと思います」

 理紗は驚いて光輝を見た。

 光輝は、いつも通り不愛想な顔をしている。

「でも、光輝の番は?」

「俺は後でいい」

「そんなのダメだよ!」

「いいから座ってろ」

「でも……」

「理紗」

 名前を呼ばれて、理紗は黙った。

 光輝は少しだけ目を細める。

「頼むから、今日は俺の言うこと聞け」

 その声があまりにも真剣で、理紗は小さく頷いた。
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