恋の花火がきえる時。
放課後、窓の外はいつの間にか雨になっていた。

「うそ……傘、持ってきてない」

 理紗が昇降口で立ち尽くしていると、隣からため息が聞こえた。

「朝、天気予報見なかったのか」

「晴れると思ってたんだもん」

「天気予報は?」

「……見てない」

「だと思った」

 光輝は鞄から折りたたみ傘を取り出した。

「ほら」

「えっ、光輝は?」

「俺は走る」

「だめだよ! 風邪ひいちゃう」

「おまえが使え」

 光輝は傘を理紗に差し出した。

「でも、光輝が濡れちゃうよ」

「俺は平気」

「それ、理紗の台詞だよ」

 理紗が傘を受け取らずにいると、光輝は少し困ったように眉を寄せた。
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