恋の花火がきえる時。
第八話
その日の放課後。
図書室の当番を終えた私は、廊下で光輝を探していた。
「光輝、どこにいるんだろう……」
校庭のほうから、楽しそうな声が聞こえる。
窓の外を見ると、光輝が女の子と話していた。
相手は、隣のクラスの女の子だった。
長い髪が風に揺れていて、光輝の前で嬉しそうに笑っている。
光輝はいつも通り、少し無愛想な顔をしていた。
でも、その子が何かを言うと、ほんの少しだけ口元を緩めた。
「……笑った」
胸の奥が、きゅっと痛くなる。
病気のときとは違う。
苦しいのに、息はできる。
なのに、なぜか逃げ出したくなった。
「理紗?」
後ろから美咲ちゃんに声をかけられる。
「どうしたの?」
「ううん……何でもないよ」
私は慌てて窓から離れた。
でも、気になって仕方がない。
光輝はあの子と何を話しているの?
どうして、あんな顔で笑ったの?
いつから知り合いだったの?
頭の中が、ぐるぐるする。
「理紗、顔が怖いよ」
「えっ!?」
「近藤くんが女の子と話してるの、気になる?」
「別に!」
思わず大きな声が出た。
美咲ちゃんが、にやっと笑う。
「ふーん?」
「本当に別にだよ。光輝が誰と話してても、私には関係ないし」
そう言いながら、胸がずきずきした。
関係ない。
そう思おうとするのに、全然うまくいかない。
しばらくして、光輝が教室へ戻ってきた。
「理紗、帰るぞ」
「……うん」
私は光輝の顔を見られなかった。
「どうした」
「何が?」
「さっきから変だ」
「変じゃないよ」
「変だろ」
「変じゃないってば」
私は鞄を持ち、光輝より先に教室を出た。
図書室の当番を終えた私は、廊下で光輝を探していた。
「光輝、どこにいるんだろう……」
校庭のほうから、楽しそうな声が聞こえる。
窓の外を見ると、光輝が女の子と話していた。
相手は、隣のクラスの女の子だった。
長い髪が風に揺れていて、光輝の前で嬉しそうに笑っている。
光輝はいつも通り、少し無愛想な顔をしていた。
でも、その子が何かを言うと、ほんの少しだけ口元を緩めた。
「……笑った」
胸の奥が、きゅっと痛くなる。
病気のときとは違う。
苦しいのに、息はできる。
なのに、なぜか逃げ出したくなった。
「理紗?」
後ろから美咲ちゃんに声をかけられる。
「どうしたの?」
「ううん……何でもないよ」
私は慌てて窓から離れた。
でも、気になって仕方がない。
光輝はあの子と何を話しているの?
どうして、あんな顔で笑ったの?
いつから知り合いだったの?
頭の中が、ぐるぐるする。
「理紗、顔が怖いよ」
「えっ!?」
「近藤くんが女の子と話してるの、気になる?」
「別に!」
思わず大きな声が出た。
美咲ちゃんが、にやっと笑う。
「ふーん?」
「本当に別にだよ。光輝が誰と話してても、私には関係ないし」
そう言いながら、胸がずきずきした。
関係ない。
そう思おうとするのに、全然うまくいかない。
しばらくして、光輝が教室へ戻ってきた。
「理紗、帰るぞ」
「……うん」
私は光輝の顔を見られなかった。
「どうした」
「何が?」
「さっきから変だ」
「変じゃないよ」
「変だろ」
「変じゃないってば」
私は鞄を持ち、光輝より先に教室を出た。