恋の花火がきえる時。
心臓が速くなる。
 手のひらが熱い。
 声が震えそうになる。

「私ね……ずっと、光輝のことを幼なじみだと思ってた」

「……」

「一緒にいるのが当たり前で、朝も帰り道も、隣にいるのが普通で」

 私は俯いた。

「だから、それが好きってことだって、分からなかったの」

 光輝の指が、わずかに動く。

「でも、光輝が他の女の子と話してると嫌だった。私以外の子に笑ってると、胸が苦しくなった」

「理紗……」

「光輝が病気を知っても、隣にいてくれて……私がどんなに迷惑をかけても、離れないでいてくれて……」

 涙がこぼれた。

 うまく伝えたいのに、言葉が追いつかない。

「私、光輝がいなくなるのが嫌」

 光輝の表情が、苦しそうに揺れる。

「ずっと、私の隣にいてほしい」

 涙を拭うこともできないまま、私は光輝を見上げた。

「光輝が好き」

 言えた。

 ずっと胸の奥にあった言葉を、やっと伝えられた。

「私も、光輝が好き」

 光輝は何も言わなかった。

 ただ、握っていた私の手を、強く握り返した。

「……本当に?」

 掠れた声だった。

「うん。本当」

「後悔しないか」

「しないよ」

「俺は、優しくない」

「知ってる」

「不器用だし、すぐ怒る」

「それも知ってる」

「おまえを泣かせるかもしれない」

「でも、光輝は最後にはちゃんと優しいよ」

 光輝の瞳が、夕日に濡れて見えた。
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