恋の花火がきえる時。
入学式を知らせるチャイムが鳴る。

「行こう、光輝」

「ああ」

 理紗が差し出した手を、光輝は一瞬ためらってから握った。

 その手は、少しだけ冷たかった。

 けれど光輝は何も言わず、理紗の手を離さなかった。

 桜が舞う中、ふたりは並んで校舎へ向かう。

 それが、二人の長い恋の始まりだった。

 そして――
 いつか消えてしまう、恋の花火の始まりでもあった。
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