君のいない世界で恋はできない
何か目に留まった物はあったみたいだけど、取るつもりは無いみたいで、次の雑貨屋へ。
なかなか男が入るには勇気のいる、可愛らしい雑貨屋。
「何欲しいの?」
「見るだけ!」
そう言いながら、可愛いシャーペンを3本買っていた。
ま、だよなぁ…なんて思いつつ。
「参考書!本屋さん!」
「うん、行こっか」
本屋さんに着いて、俺がうっかり参考書探しに夢中になっていた間に、初音を見失っていた。
「あっ、やっべ…」
コミックコーナーに行くも、見当たらず。
ワンチャン…と思って児童書コーナーに行くも、おらず。
本屋は1人の時に来るべきだった…と、1人反省した。
本屋を出て、何となく手当たり次第捜す。
そして1階の開けた所に行くと、初音はペットカートの犬を撫でてニコニコしていた。
「何してんの…!」
「あ、和翔」
「あ、和翔。じゃないよ、ほんとに。勝手にどっか行かないでっていつも…」
「だって、可愛いワンちゃんいたんだもん!コーギー!ね、可愛いでしょ?」
「いや、可愛いけど…」
初音の笑顔に負けそうになる。