愛してるなんて、噓でしょう?
蓮 side


「また莉子と会ったんだって?」

美月ちゃんを送ったあと、悠真にそう言われた。

「ああ。本人から聞いたの?」

「莉子から連絡があった」

俺は小さく息を吐いた。

「何を話したんだろう」

「十二年前のことだろうな」

その言葉に、視線を落とす。

「莉子は、何か知っているのか?」

「知っていることはあるだろう」

「……そうだね」

悠真は俺を見た。

「お前は、彼女に何を伝えるつもりなんだ」

「まだ決められない」

「それじゃ駄目だ」

分かっている。


美月ちゃんに何も話さないまま、時間だけが過ぎていく。


それでも俺は、彼女の笑顔を失うことが怖かった。

「悠真」

「何だ」

「もし美月ちゃんが、全部を知って俺から離れたいと言ったら?」

悠真はすぐには答えなかった。


そして、静かに言った。

「そのときは、彼女の気持ちを尊重しろ」

胸が痛む。


そんな未来を考えたくもなかった。


けれど、俺が本当に彼女を大切にしたいのなら、目をそらしてはいけないことだった。

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