愛してるなんて、噓でしょう?
蓮 side

美月ちゃんを見送ったあと、俺は一人で昔の部屋に戻った。


棚の奥にしまった木箱。


蓋を開けると、そこには小さな星のチャームがあった。


十二年前。


あの日、あの子が俺にくれたもの。

『寂しくなったら、これ見てね』

幼い声まで、今でも覚えている。


俺は星のチャームを手のひらに乗せた。

「……美月」

名前を呼んでも、返事はない。


彼女はまだ覚えていない。


俺たちの約束も。


あの日のことも。


それでも、いつか思い出してほしいと思ってしまう。


だけど。


思い出したとき、彼女が何を思うのか。


俺には、それを想像することさえ怖かった。

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