愛してるなんて、噓でしょう?
東條蓮 side
「蓮さん」
店の外に出ると、待っていた悠真が声をかけてきた。
「遅かったな」
「悪い」
「またあのカフェか?」
「そうだけど」
悠真は呆れたように息を吐いた。
「若頭が毎日のようにカフェ通いなんて、部下が見たら驚くぞ」
「別にいいだろ」
「よくねぇよ。仕事も溜まってる」
「分かってる」
俺はカフェの窓に目を向けた。
店の中では、美月が他の客に笑顔を向けている。
その姿を見るだけで、胸の奥が温かくなる。
十二年前。
あの日から、ずっと会いたかった。
「……覚えてなかったな」
小さく呟く。
悠真は何も言わなかった。
「俺のこと」
「仕方ねぇだろ。あれから十二年だ」
「分かってるよ」
分かっている。
美月が悪いわけじゃない。
忘れてしまったことを責めるつもりもない。
だけど。
「いつか、思い出してくれるかな」
「さあな」
悠真は少し考えてから続けた。
「でも、今のお前を見て好きになってもらえばいいんじゃねぇの」
俺は悠真を見た。
「……そうだな」
そうだ。
焦る必要はない。
今度は、ちゃんと彼女の隣に立ちたい。
「帰るぞ、悠真」
「ああ」
車へ向かいながら、俺はもう一度だけカフェを振り返った。
美月。
今度は、ゆっくり近づいていくから。
だから、もう少しだけ。
俺のことを知ってほしい。
「蓮さん」
店の外に出ると、待っていた悠真が声をかけてきた。
「遅かったな」
「悪い」
「またあのカフェか?」
「そうだけど」
悠真は呆れたように息を吐いた。
「若頭が毎日のようにカフェ通いなんて、部下が見たら驚くぞ」
「別にいいだろ」
「よくねぇよ。仕事も溜まってる」
「分かってる」
俺はカフェの窓に目を向けた。
店の中では、美月が他の客に笑顔を向けている。
その姿を見るだけで、胸の奥が温かくなる。
十二年前。
あの日から、ずっと会いたかった。
「……覚えてなかったな」
小さく呟く。
悠真は何も言わなかった。
「俺のこと」
「仕方ねぇだろ。あれから十二年だ」
「分かってるよ」
分かっている。
美月が悪いわけじゃない。
忘れてしまったことを責めるつもりもない。
だけど。
「いつか、思い出してくれるかな」
「さあな」
悠真は少し考えてから続けた。
「でも、今のお前を見て好きになってもらえばいいんじゃねぇの」
俺は悠真を見た。
「……そうだな」
そうだ。
焦る必要はない。
今度は、ちゃんと彼女の隣に立ちたい。
「帰るぞ、悠真」
「ああ」
車へ向かいながら、俺はもう一度だけカフェを振り返った。
美月。
今度は、ゆっくり近づいていくから。
だから、もう少しだけ。
俺のことを知ってほしい。