愛してるなんて、噓でしょう?
43話.古い写真
美月 side
アルバムを見せてもらった翌日。
私は、蓮から借りた写真のことを考えていた。
あの写真。
幼い私と蓮が写っていた写真。
どうして、あの写真だけ少しぼやけていたのだろう。
気になって、蓮に尋ねてみることにした。
『昨日の写真なんだけど、もう少し詳しく見てもいい?』
すぐに返信が来る。
『もちろん。いつでもおいで』
その日の夕方、私は再び蓮の家へ向かった。
蓮は部屋に入ると、アルバムを机の上に置いた。
「これだね」
「うん。ありがとう」
私は写真を一枚ずつ確認した。
すると、アルバムの最後の方に、見覚えのない封筒が挟まっていることに気づいた。
「蓮さん、これも写真?」
「ああ。昔のものだと思う」
蓮が封筒を開く。
中から出てきたのは、数枚の写真だった。
その一枚に、私の目が釘付けになる。
そこには、幼い私と蓮、そしてもう一人の男性が写っていた。
男性の顔を見た瞬間、息を呑む。
「……お父さん?」
写真の中の男性は、間違いなく私の父だった。
隣にいる幼い私は、父の手を握って笑っている。
そして、その少し後ろに蓮が立っていた。
「どうして……」
声が震える。
「お父さんも、ここに来ていたんだね」
「ああ」
蓮は静かに頷いた。
「君のお父さんは、俺の父とも関係があった」
「お父さんと、蓮さんのお父さんが?」
「そうだ」
私は写真を持つ手に力を込めた。
「この写真、いつ撮ったの?」
「十二年前だと思う」
「じゃあ、私たちが会っていた頃……」
「ああ」
私は写真の裏側を確認した。
そこには、古い文字で日付が書かれていた。
そして、その下に短い言葉が残されていた。
『星灯りの夜の前に』
「……星灯りの夜?」
聞いたことがある。
蓮が以前、何かを話そうとしたときに、少しだけ触れた言葉。
「蓮さん。これって何?」
彼は写真の裏側を見つめた。
その表情から、笑顔が消える。
「十二年前に起きた出来事の名前だ」
「何があったの?」
「……まだ、すべては話せない」
また、その言葉。
けれど、今度は違った。
写真の中には、確かに私の父がいる。
そして、その写真には、私たちが離れ離れになる前の記録が残っている。
「蓮さん」
「美月」
「私のお父さんは、何を知っていたの?」
蓮は答えなかった。
ただ、写真を見つめていた。
アルバムを見せてもらった翌日。
私は、蓮から借りた写真のことを考えていた。
あの写真。
幼い私と蓮が写っていた写真。
どうして、あの写真だけ少しぼやけていたのだろう。
気になって、蓮に尋ねてみることにした。
『昨日の写真なんだけど、もう少し詳しく見てもいい?』
すぐに返信が来る。
『もちろん。いつでもおいで』
その日の夕方、私は再び蓮の家へ向かった。
蓮は部屋に入ると、アルバムを机の上に置いた。
「これだね」
「うん。ありがとう」
私は写真を一枚ずつ確認した。
すると、アルバムの最後の方に、見覚えのない封筒が挟まっていることに気づいた。
「蓮さん、これも写真?」
「ああ。昔のものだと思う」
蓮が封筒を開く。
中から出てきたのは、数枚の写真だった。
その一枚に、私の目が釘付けになる。
そこには、幼い私と蓮、そしてもう一人の男性が写っていた。
男性の顔を見た瞬間、息を呑む。
「……お父さん?」
写真の中の男性は、間違いなく私の父だった。
隣にいる幼い私は、父の手を握って笑っている。
そして、その少し後ろに蓮が立っていた。
「どうして……」
声が震える。
「お父さんも、ここに来ていたんだね」
「ああ」
蓮は静かに頷いた。
「君のお父さんは、俺の父とも関係があった」
「お父さんと、蓮さんのお父さんが?」
「そうだ」
私は写真を持つ手に力を込めた。
「この写真、いつ撮ったの?」
「十二年前だと思う」
「じゃあ、私たちが会っていた頃……」
「ああ」
私は写真の裏側を確認した。
そこには、古い文字で日付が書かれていた。
そして、その下に短い言葉が残されていた。
『星灯りの夜の前に』
「……星灯りの夜?」
聞いたことがある。
蓮が以前、何かを話そうとしたときに、少しだけ触れた言葉。
「蓮さん。これって何?」
彼は写真の裏側を見つめた。
その表情から、笑顔が消える。
「十二年前に起きた出来事の名前だ」
「何があったの?」
「……まだ、すべては話せない」
また、その言葉。
けれど、今度は違った。
写真の中には、確かに私の父がいる。
そして、その写真には、私たちが離れ離れになる前の記録が残っている。
「蓮さん」
「美月」
「私のお父さんは、何を知っていたの?」
蓮は答えなかった。
ただ、写真を見つめていた。