愛してるなんて、噓でしょう?
莉子 side
美月が帰ったあと、私は一人で紅茶を飲んでいた。


蓮は、ようやく彼女に十二年間のことを話したらしい。


それはよかったと思う。


でも、まだ終わっていない。


十二年前の出来事。


水瀬の父親が持っていた情報。


そして、東條会と一条家が隠しているもの。


私の手元には、父から渡された古い書類がある。


その中に記されていた名前を、もう一度確認した。


水瀬。


東條。


一条。


そして、あの日に関わった、もう一人の人物。

「……まだ、真実には届いていない」

私は書類を閉じた。


美月には、幸せになってほしい。


だからこそ、すべてが明らかになる前に、彼女を巻き込みたくはなかった。


――蓮の想いを知った美月。


そして、まだ秘密を抱える莉子。


十二年前の真実は、少しずつ姿を現していた。

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