愛してるなんて、噓でしょう?
美月 side
その頃、私は家で古いアルバムを見ていた。


父が残していったもの。


昔の写真。


何度見ても、知らないことばかりだった。


ふと、写真の隅に小さな文字があることに気づく。

『みつきへ』

父の字だった。


私はその文字を指でなぞった。

「お父さん……」

写真の裏側には、短い文章が残されていた。

『いつか、この子がすべてを知る日が来るなら、どうか自分を責めないでほしい』

その言葉を読んだ瞬間、胸が熱くなった。


どうして、そんなことを書く必要があったのだろう。


私は何かをしたわけじゃない。


それなのに、父は私が自分を責めることを心配していた。

「私、ちゃんと知りたいよ」

小さく呟く。


そのとき、蓮から電話がかかってきた。

「もしもし?」

『美月、今大丈夫?』

「うん。どうしたの?」

『明日、会いたい』

「分かった。何かあった?」

『話したいことがある』

その声は、いつもより少し真剣だった。


私は写真をそっと閉じた。

「うん。待ってるね」

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