愛してるなんて、噓でしょう?
55話.優しいあなたに、囚われて
美月 side
待ち合わせ場所は、あの日と同じカフェだった。
雨の日に、蓮と初めて出会った場所。
窓際の席に座ると、あの日のことを思い出す。
あのときの私は、彼が誰なのか知らなかった。
ただ、優しい人だと思った。
それだけだった。
「美月」
声がして振り返る。
蓮が立っていた。
「蓮さん」
彼は私の向かいに座ると、少しだけ笑った。
「懐かしいな」
「うん。初めて会った場所だもんね」
「そうだな」
私はメニューを閉じた。
「今日は何を話すの?」
蓮は少し考えてから、口を開いた。
「これからのこと」
「これから?」
「ああ。俺は、君と一緒にいたい」
その言葉に、胸が温かくなる。
「俺はずっと、君を探していた」
「うん」
「でも、君が見つかったからといって、俺の望む未来を君に押しつけたくはない」
蓮はまっすぐに私を見た。
「君には君の人生がある。君が何を選ぶのか、俺は尊重したい」
私は彼の言葉を聞きながら、ゆっくりと頷いた。
「私も、蓮さんと一緒にいたい」
「美月……」
「昔の約束があったからじゃないよ。十二年間探してくれたからでもない」
私は蓮の手を取った。
「今の蓮さんが好きだから」
蓮は何も言わず、私の手を握り返した。
「だから、これからも隣にいたい」
「ありがとう」
彼は少しだけ目を伏せた。
「俺も、君と一緒にいたい」
そのとき、店員さんが注文した飲み物を運んできた。
私はカップを持ち上げる。
温かい紅茶。
あの日、蓮と出会ったときも、こんなふうに温かい飲み物を飲んでいた気がする。
「蓮さん」
「ん?」
「これからも、たくさん思い出を作ろうね」
「ああ」
「昔のことも、今のことも、全部大切にしたい」
蓮は優しく笑った。
「そうしよう」
私は窓の外を見た。
雨は降っていない。
あの日とは違う景色。
でも、隣には同じ人がいる。
それが、嬉しかった。
待ち合わせ場所は、あの日と同じカフェだった。
雨の日に、蓮と初めて出会った場所。
窓際の席に座ると、あの日のことを思い出す。
あのときの私は、彼が誰なのか知らなかった。
ただ、優しい人だと思った。
それだけだった。
「美月」
声がして振り返る。
蓮が立っていた。
「蓮さん」
彼は私の向かいに座ると、少しだけ笑った。
「懐かしいな」
「うん。初めて会った場所だもんね」
「そうだな」
私はメニューを閉じた。
「今日は何を話すの?」
蓮は少し考えてから、口を開いた。
「これからのこと」
「これから?」
「ああ。俺は、君と一緒にいたい」
その言葉に、胸が温かくなる。
「俺はずっと、君を探していた」
「うん」
「でも、君が見つかったからといって、俺の望む未来を君に押しつけたくはない」
蓮はまっすぐに私を見た。
「君には君の人生がある。君が何を選ぶのか、俺は尊重したい」
私は彼の言葉を聞きながら、ゆっくりと頷いた。
「私も、蓮さんと一緒にいたい」
「美月……」
「昔の約束があったからじゃないよ。十二年間探してくれたからでもない」
私は蓮の手を取った。
「今の蓮さんが好きだから」
蓮は何も言わず、私の手を握り返した。
「だから、これからも隣にいたい」
「ありがとう」
彼は少しだけ目を伏せた。
「俺も、君と一緒にいたい」
そのとき、店員さんが注文した飲み物を運んできた。
私はカップを持ち上げる。
温かい紅茶。
あの日、蓮と出会ったときも、こんなふうに温かい飲み物を飲んでいた気がする。
「蓮さん」
「ん?」
「これからも、たくさん思い出を作ろうね」
「ああ」
「昔のことも、今のことも、全部大切にしたい」
蓮は優しく笑った。
「そうしよう」
私は窓の外を見た。
雨は降っていない。
あの日とは違う景色。
でも、隣には同じ人がいる。
それが、嬉しかった。