愛してるなんて、噓でしょう?
駅前に着いた。

「じゃあ、私はこっちなので」

「うん」

「またお店で!」

そう言って頭を下げたとき。

「美月ちゃん」

名前を呼ばれた。


振り返る。

「はい?」

「気をつけて帰ってね」

「ありがとうございます。蓮さんも!」

「うん。またね」

その声が優しくて。


私は、自然と笑顔になった。

「またね、蓮さん!」

そう言って改札へ向かう。


何度も呼ばれた名前なのに。


蓮さんに呼ばれると、どうしてこんなに嬉しいんだろう。

< 27 / 179 >

この作品をシェア

pagetop