愛してるなんて、噓でしょう?
午後四時。


店内が少し落ち着いた頃、私は店の外に出た。


店長に頼まれて、近くのお店まで買い出しに行くことになったのだ。


買い物を終え、紙袋を持って歩いていると、少し先に黒い車が停まっているのが見えた。


その近くには、黒いスーツの男性が何人かいる。


……あれ?


なんだか、見覚えがある。


そう思って足を止めた瞬間。

「蓮さん?」

車のそばに立っていた男性。


間違いない。


東條蓮さんだった。


けれど。


いつもの柔らかい笑顔はない。


隣にいる男性と何か話している蓮さんは、別人のように見えた。

「若頭、こちらの件ですが」

「分かった。後で確認する」

若頭?


私は思わず耳を疑った。

「会長にも報告しておきます」

「頼む」

周りの男性たちは、蓮さんに深く頭を下げていた。


若頭。


会長。


一体、どういうこと?


そのとき。


蓮さんがこちらを向いた。


目が合う。

「……美月ちゃん?」

名前を呼ばれて、私は固まった。

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