愛してるなんて、噓でしょう?
東條蓮 side


「見られてしまいましたね」

車に乗ると、悠真が口を開いた。

「ああ」

「どうするんですか?」

「約束した。ちゃんと話す」

悠真は少しだけ眉を寄せた。

「本当に話すつもりですか?」

「嘘をつくつもりはない」

俺は窓の外を見つめた。


美月の驚いた顔が、頭から離れない。


あんな顔をさせたくなかった。


できることなら、ずっと笑っていてほしい。


だけど、俺には隠していることが多すぎる。


東條会の若頭。


東條会会長の息子。


そして、十二年前の事件に関わる人間。


美月が知ったら、どう思うだろう。

「蓮」

悠真が珍しく真面目な声で呼んだ。

「彼女を巻き込むなよ」

「分かってる」

「本当に?」

「……分かってるって言ってるだろ」

俺は目を閉じた。


巻き込みたくない。


それだけは本当だ。

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