愛してるなんて、噓でしょう?
午後三時。


カラン、コロン。


ドアのベルが鳴った。


私は反射的に顔を上げる。

「こんにちは、美月ちゃん」

そこにいたのは、蓮さんだった。

「……こんにちは」

いつもなら、もっと自然に笑えたはずなのに。


今日は少しだけぎこちなくなってしまった。


蓮さんはすぐに気づいたようだった。

「どうかした?」

「いえ、何でもないです」

「本当に?」

「はい」

蓮さんはしばらく私を見つめていた。


それから、いつもの席に座った。

「いつものコーヒーでいい?」

「……はい」

注文を聞きながら、私は彼の顔を見た。


どうして。


どうして、そんなに普通に笑えるの?


私は今、あなたのことを何も知らないのに。

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