愛してるなんて、噓でしょう?
神崎悠真 side


「お前、ちゃんと話したのか?」

本部の廊下で、悠真が声をかけてきた。

「ああ」

「彼女の反応は?」

「少し時間がほしいって」

「そりゃそうだろ」

悠真は壁にもたれた。

「普通に考えたら、すぐ受け入れられる話じゃねぇよ」

「分かってる」

「なら、焦るな」

俺は小さく頷いた。


美月を困らせたくない。


でも、離れたくもない。


矛盾していることくらい分かっている。

「蓮」

「何?」

「一つだけ言っとく」

悠真は真面目な顔をした。

「彼女の人生を、お前の都合で決めるなよ」

俺は黙っていた。

「大切なんだろ?」

「……ああ」

「だったら、ちゃんと彼女の気持ちを聞け」

「分かってる」

悠真はそれ以上何も言わなかった。

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