愛してるなんて、噓でしょう?
東條蓮 side


「蓮さん、今日は随分と機嫌がいいですね」

車に乗ると、悠真がそう言った。

「そうか?」

「ええ」

俺は窓の外を眺めた。


さっきまで一緒にいた美月の顔が浮かぶ。

『私も、もっと蓮さんのことを知りたいです』

その言葉が、何度も頭の中で繰り返される。


たった一言。


それだけで、こんなにも嬉しくなるなんて。

「よかったですね」

悠真が小さく笑った。

「ああ」

俺はポケットの中の星のチャームに触れた。


十二年前。


あの日、俺は美月に約束した。

『絶対に見つける。だから待ってて』

あの約束を、俺はずっと忘れていなかった。


けれど今度は。


昔の約束だけで彼女を縛りたくない。


今の美月に、俺を選んでほしい。


そう思っていた。

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