愛してるなんて、噓でしょう?

11話.蓮の隣

美月 side


蓮さんと食事に行った日から、数日が経った。


あの日から、私たちの距離は少しだけ近くなった気がする。


朝に届く「おはよう」のメッセージ。


仕事終わりに届く「お疲れさま」の言葉。


ほんの短いやり取りなのに、スマホを見るたびに嬉しくなる。

「美月ちゃん、最近よく笑うようになったね」

カフェの店長にそう言われ、私は思わず手を止めた。

「そうですか?」

「うん。何かいいことでもあった?」

「……秘密です」

そう答えると、店長は楽しそうに笑った。

「そっか。秘密にしておきたいくらい、いいことなんだね」

私は何も答えず、少しだけ頬を緩めた。


そんなとき、スマホが震える。


画面に表示されたのは、蓮さんの名前だった。

『今日、仕事が終わったあと少し時間ある?』

私はすぐに返信する。

『あります!』

すると、すぐに返事が来た。

『よかった。会わせたい人がいるんだ』

「……会わせたい人?」

思わず声に出してしまった。


蓮さんが、私に誰かを紹介したい。


それは一体、どんな人なんだろう。


少しの不安と、ほんの少しの期待を胸に、私は仕事を続けた。

< 69 / 179 >

この作品をシェア

pagetop