愛してるなんて、噓でしょう?
そのあと、私たちは近くの公園を歩くことにした。


穏やかな午後。


風に揺れる木々の音が心地いい。

「蓮さんって、苦手なものありますか?」

ふと思いついて尋ねる。

「苦手なもの?」

「はい。何でもできそうだから」

蓮さんは少し考えたあと、笑った。

「何でもできるわけじゃないよ」

「例えば?」

「そうだな……」

しばらく考えてから、彼は答えた。

「雷は、あまり好きじゃない」

「えっ、意外です!」

「そう?」

「はい。なんだか怖いものなんてなさそうなのに」

蓮さんは小さく笑った。

「昔から、突然大きな音がするのが苦手なんだ」

「そうなんですね」

「美月ちゃんは?」

「私は、暗い場所が少し苦手です」

「そっか」

蓮さんは、私の歩く速さに合わせてくれた。

「じゃあ、暗い場所に行くときは一緒にいようか」

「……ありがとうございます」

何気ない言葉なのに、胸が温かくなる。

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