愛してるなんて、噓でしょう?
蓮 side


美月が笑っている。


それだけで、こんなにも満たされる。


俺は昔から、彼女の笑顔が好きだった。


けれど、今目の前にいる美月の笑顔は、あの頃とは違う。


大人になった彼女の笑顔。


今の彼女が、自分の意思で見せてくれる笑顔。


それが何より嬉しい。

「蓮さん?」

「ん?」

「何だか、今日はよく笑いますね」

「美月ちゃんといるからかな」

「私のせいですか?」

「うん。いい意味でね」

美月が照れたように笑う。


その表情を見て、俺も笑った。

< 90 / 179 >

この作品をシェア

pagetop