愛してるなんて、噓でしょう?
蓮 side


美月の表情がいつもと違う。


会ってすぐに気づいた。

「何かあった?」

「いえ、何でもないです」

その返事を聞いて、胸の奥がざわつく。


何かを隠している。

「美月ちゃん」

「はい?」

「俺に言えないこと?」

美月は少しだけ困ったように笑った。

「……蓮さんに聞きたいことはあります」

「何でも聞いて」

「私に隠していること、ありますか?」

その質問に、俺は一瞬だけ言葉を失った。


ある。


たくさんある。


けれど、今すべてを話すことはできない。

「今は、話せないこともある」

美月の目が揺れる。

「でも、君を騙したいわけじゃない」

「……そうですか」

俺は彼女の手に触れようとして、やめた。


今はまだ、触れていいのか分からなかった。

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